喫煙者の割合が順当に減っている。1970年頃には5割ほどあったものが、今は全体で3割。最近は喫煙スペースの縮小、店舗での全面禁煙など、強い逆風も吹いている。
合わせて、国を掲げて2022年までに喫煙者の割合を減らすように舵を切っていることから、今後の締め付けも更に厳しくなるとみられる。喫煙者の雇用を阻止する企業の増加も手伝って、若い世代の喫煙離れは加速するだろう。
参考リンク(がん情報センター)
喫煙率に見る変化を読み解く
まず、喫煙率と検索して出てくるのが国立がんセンターのデータ。喫煙者=がん予備軍という認識が世間の認識なのかも知れない。
これを見ると20代の喫煙者は平均を下回る25%程度である。さて、気になるのが60代、70代以上がハイペースで減っていることであり、個人的には年齢が上がるごとに喫煙率は増えていくと思っていたから、これは素直に意外であった。
そして増えているのが30代~50代。このあたりの世代は非常に格差が大きく、ITの恩恵もあり、非常にマンパワーとして格差が大きい世代でもある。そして喫煙者に低学歴、低所得が多いのは既に周知の事実であり、やはりそちらに傾く層の喫煙率が多いものと予想される。給与水準だけなく、健康の点でも今後さらに格差が広がるものだろうと思われる。
非喫煙者の中に喫煙者が一人いる際の影響について
最近はSNSなどを通じて横の広がりが重要視されている。もし数人で集まる際、一人の喫煙者がいる為に、そのグループの効率が阻害されることがあることは、口に出さずとも多くの者が経験していることかもしれない。
居酒屋などでは禁煙になることが多いとしても、それがどういう結果を生むかというと、喫煙者が非喫煙者に遠慮して上げた(配慮した)という風に捉えられることもある。また、もちろん歩きタバコなどという愚行を犯させる訳にもいかず、かといって各種制限で喫煙者にタバコを吸わせられない場合、こういう時も非喫煙者が「喫煙させずに申し訳ない」という感覚に陥ることもある。
そういう、言わば非喫煙者がマウントを取られることは、意識がないにせよ確実に起きている。この点を理解していると、非喫煙者が喫煙者をグループに入れない、もしくは疎遠になるということも考えられ、それが為に喫煙者は非喫煙者との交流の幅が狭まる恐れもある。それはいわずもがな人脈にも繋がる可能性もあり、人生にとって多いなマイナスともなることは想像に難くない。
「喫煙者は結婚対象外」増える
男女ともに、喫煙者は恋愛対象にならないというデータもある模様で、女性に至っては約五割と男性に比して高い。
さて、その場合、男性目線だと、実は一般女性との恋愛の機会がかなり絞られるように思われる。
女性がタバコを吸わない理由として、匂いが気になるということを挙げている女性が多い。つまり、女性の喫煙者というものは、匂いがさして問題にならない環境に居るということで、それだといわゆる一般企業に勤める者は少ないだろうと思われる。水商売・風俗勤めに喫煙者が多いことともそれを裏付ける。
つまり、喫煙する男性はまず半分の女性に断れられるのだが、そのNGを出した女性の多くが一般女性だとすると、この時点で、男性喫煙者が付き合える一般女性は、全体の約一~二割程度になるのではと思われる(女性の喫煙率の考慮)。
また、とある調査によると、女性は男性以上に学歴による喫煙、非喫煙の差が顕著であるということから、知的な女性と親しい中になるには、男性が喫煙者であるとその門が著しく狭まってしまう。
そして一般的に、多くの男性が知り合うのは一般女性である。ゆえに喫煙男性が日常的な社会生活で婚活する場合、見込みのある一般女性は、全体の更に二割程度になるということを覚悟しておくべきである。
参考リンク
- 喫煙する女性と付き合うということは(コラム記事)(墓場ネット)
- 独身女性の約5割が「タバコを吸う男性は恋愛対象にならない」と回答(※2015年)(PRTIMES)
喫煙が交流に与える影響を考える(コラム記事)~まとめ~
最近は受動喫煙の影響が広く知れ渡っていることもあり、まっとうな人生を歩もうとする場合、その害から離れようというのが通常の思考であろう。ましてや、喫煙者と近しい非喫煙者は、副流煙によりその喫煙者の数倍~数十倍もの有害物質を直に吸い込みかねないということが、データにより明らかになっているのだから猶更である。
昔はある程度は許容されていたが、時代は流れ、非喫煙者にとって、禁煙者と関わらないで、非喫煙者のみでコミュニティを形成するということも昔よりは容易にできるようになった。これはひとえに「繋がり」を昔よりも作りやすくなったからであり、そしてそれが希薄になったからでもある。
また、タバコという存在は既に旧時代の遺物となりつつあり、一昔前にあった「かっこいい、仕事が出来る」というイメージは見事に一転し、「ダサい、仕事ができない」の代名詞ともなりつつある。これを受けたのかは分からないが、やはり成功者と呼ばれる方々は、時期を同じくして禁煙した人が多い。
禁煙の苦労はよく聞く所で、自力での成功率は10%とのことだが、一方、治療だとかなり高くなる模様である。あらゆる行為が、何かを得て、何かを失う時代である。喫煙することで得るもの、失うものとは一体何なのだろうか。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。当記事が何らかの参考になりましたら幸いです。