2019年の放送された、「まだ結婚できない男」。2006年に放送された「結婚できない男」の続編として制作されました。
「まだ結婚できない男」の方は視聴していないのですが、twitterなどを見ていた限り、なかなかの反応を見せていました。ただ、前作と比べると、素直に、いくらか評価は落ちるかな、という感じのようです。
参考リンク
- まだ結婚できない男(関西テレビ放送)
- 「まだ結婚できない男」の女性視聴者離れが加速?「見てて不快」の声(livedoor NEWS)
- 『まだ結婚できない男』は前作と何が違う? 女性キャスト総入れ替えで変化した「独身男女」の描き方(Real Sound)
さて、今回は当ドラマの感想をちょくちょく挟みつつ、現代の結婚模様、男女差別を軽く考えていきます。
「結婚できない男」はものすごく面白かった
海外でも評価が高く、そして国内のAmazon評価は★4.9(2020/1現在)とあります!
私自身も、そんなにドラマを多く見る方ではなかったのですが、こちらは確かに何度か見ています。午後の再放送を見つけた時は、思わず録画したり、直接みてしまったりした程です。
娯楽性も話題性も、国内ドラマでかなりの高評価を受けていますね。
登場人物の中で憎まれ役を含め、嫌いな人物(ドラマの中で)がいなかったことが素晴らしいですね。この辺りは脚本、そして俳優陣の演技、キャスティングなど、多くの要素が非常に上手くマッチングしていたのではないでしょうか。
次作も引き継ぐべき所は引き継いだが
変人、桑野の魅力はそのままに、そして以前のメンバーも多くが出演した今作。
ただ、前作と比べて、やはり女性陣の見せ方がちょっと弱かったか、という発言が見受けられます。前作が夏川結衣、国仲涼子、高島礼子に対し、吉田洋、深川麻衣、稲盛いずみというキャスティング。
それだけを見れば、そんなに大きな変化は見えないですが、セリフや主人公の桑野へ見せる態度などで、どちらかと言えば評価を落としてしまっているようです。やはり桑野の年齢を考えたり、時代の変化などで、前作と同じテイストでは作りにくかったのではないでしょうか。
なお、繰り返しになりますが、私はまだ本編を見ておりませんので、ネット上の情報だけでのコメントです。とはいえ、個人的には夏川結衣は、友情出演とかでチラッと出て欲しかったなあ、と思います。
「結婚できない女」を放送するとどうなるか
画像転載元(pixabay)
という訳で、感想はちょっと置いておいて、本題へと向かいます。
「結婚できない女」は差別に当たる
キャスティング、設定をなるべく似せた「結婚できない女」。仮にこういう番組があると、どうなるでしょうか。
まあ、放送できないでしょうね。
独身を拗らせた男は皮肉を交え、そして面白おかしく見ることができますが、その逆はダメだという風潮があります。
似た流れではありますが、「ホタルノヒカリ」という綾瀬はるか主演のドラマがありますが、こちらは飽くまで20代の恋愛に興味がない女子の生態を描いたもの。20代、そして恋愛に興味がないというのは、いわゆる個性の一つであり、なんだかんだで20代、とくに28歳くらいまでは大体許されます。
一方、30代の婚活女性で、しかもどちらかと言えばモテない女性を描いたものだと、よほどのことがない限り、視聴者層(テレビのメインターゲットである女性)が反対するか、各方面に配慮した魅力に薄い内容になるのではないでしょうか。
参考リンク(ぺんくり 様)
年齢に触れる難しさ
そもそも、「結婚できない男」である桑野はイケメンでハイスペックですが、面白い奇人という設定。それが女性の設定だと、なんだかんだで、20代か30代なりたてで結婚するのではないでしょうか。魅力的な男性がどこかで攫っていきます。
行動が突飛・考え方が分からないという女性の奇人はモテるでしょう。いつの時代も、性格に難アリの女性が残りやすいのです。後者がたまに前者を模して行動することもありますが、だいたい見抜かれます。そしてそれがばれた場合、騙されたという裏切りを感じ、男性は一気に興味を無くします。
参考リンク(墓場ネット)
つまり、結婚できない男と似たコンセプトで作品を作ること自体に、無理が出て来るのです。
男叩きはOKだけど、女はダメだという時代
画像転載元(pixabay)
ちょっと前に、タピオカおじさん騒動というものがありました。
タピオカ屋におじさん店員がいて、ちょっと嫌だったという女性のツイートから始まる騒動です。自演かそうでないのかはここでは置いておいて、社会性を幾ばかりか反映した騒動だと思います。
男は高給取りで社会で大きな顔をしているから、それを叩くのは問題ない、という認識があります。ただし、実際に叩かれるのはそうではないおじさん達もいるのも事実です。
この辺り、フェミニストとしての問題が出て来ますね。女性に不利なことは全てNGという目線で男女平等を唱え続けた結果、勘違いする女性の増長を促してしまい、加熱して行き過ぎてしまいました。
その結果の一つとして婚姻数の減少があると私は思っています。男性の給料が上がらなくなった結果、女性も長く働く必要があります。しかし、学生の頃、結婚して家庭に入るという考えの女性は社会的スペックが低く、逆に能力が高い女性は独身でも生きていくことが出来るようになったのです。
近年に見られる男女の価値の齟齬
先の点に関して、男女間では価値の認識の違いがあるように伺えます。経済力を抜いた形で、すごいざっくり考えてみましょう。以前書いた記事と合わせて参考に頂ければ幸いです。
参考リンク(墓場ネット)
男性
- 男性(~50歳)
- 女性(~30代)
- 男性(50代以降)
- 女性(35以降)
女性
- 女性全般
- 男性(~30代)
- 男性(40代以降)
ここで見えてくるのは、何を目線に考えているか、ですね。男性は社会・経済貢献度に一つの価値を置いています。女性の方は最近のフェミニズム思想の一つです。
これは批判するものではなく、そういう風潮が社会的に見られる、というものですが、やはり偏見の一つなのかも知れません。ですが、そこそこ同意いただける方もいらっしゃるとは思っています。
「結婚できない男」はOK、「結婚できない女」はNG?~まとめ~
カンニング竹山さんが中年男性を代表されていますが、その言い分には説得力があります。これを、今や社会的に多数となった中高年男性の多数意見として見ることもできるでしょう。
参考リンク(しらべぇ 様)
カンニング竹山、タピオカ屋おじさん騒動に持論 「その通り」「ド正論」と共感の声
男性にとって生き辛い時代になりましたが、この変化がこれから先、どうなっていくのでしょうか。
社会の変化は非常に速いです。この風潮ももう少し先には、また違った変化を迎えているかも知れません。少子高齢化とも相まって、先々がどうなるか予測が付かない事態が続きます。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。当記事が何らかの参考になりましたら幸いです。