東京に来てから約一年半。次の引っ越しまで、あと半年という所まで来ました。まだ思い出を語るには早いですが、所感と合わせて、簡単に記しておこうと思います。思い出に関しては、また詳しく記述しきます。
一応、前後の変化に関してですが、段ボール4個を送り込み、スーツケースとバッグとパソコンと所持金20万を握りしめ、無職の状態で乗り込みました。で、様々な経験と、100万ほどの資金と、そして再び無職の職を得て撤退する感じになります。
これを見て、人によって感じることは様々でしょう。ただ、僕としては非常に有意義な時間であり、必須であるような経験を得たようにも思っています。
今回は主に上京するメリットについて書いていきたいと思います。地方で見る東京と実際に住む東京では色々と隔たりがありました。ただ、今回はメリットと銘打っていますが、実際には今後の人生に対する…という意味合いが強いです。
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上京のススメ
1.異国との触れ合い、そして脅威
都内と近隣の三県(神奈川・千葉・埼玉)に日本の総人口の1/4~1/3が居住しているとも言われています。それに加えて外国人ですね。これらがこの狭い空間に密集して暮らしている、というのが現状です。
狭い地区によっては、外国人は10%を超えている所もあるでしょう(超適当)。実際のところは分かりませんが、見ない日は絶対にないと言えます。ここは地方とは圧倒的に違うところであり、グローバル化が進んでいるなあと常々感じます。
参考記事(日経新聞より)
これには良い所も悪い所もあります。ただ、実際問題として外国人の労働力なしには日本は動きません。また、質としても高い人も居ますし、勤勉の代名詞とされた日本人を凌駕しつつあると見ています。
外国人に対し、都内の日本人の質は低い方が多いです。最近「日本人観光客出入り禁止」という店が出ましたが、なんとなく頷けます(もっとも、この話題は日本人の母数の問題であるようですが)。
そういう意味で、僕は少なからず愛国心というものを持っていたのですが、消しました。イメージとしては日本は日本のもの、という風に思っていたのですが、もうグローバル化だしアジアのもの、という認識に変わりつつあります。国内においても、日本人の純血も別段価値がなくなっていくでしょう。
遠くなく、日本は各諸国に買い取られて切り取られていくでしょう(既に企業問題では発生していますが)。そして次第に生存競争が始まります。そういう危機感をを間近で肌に感じて生きていけるというのは、確かな利点になるのではないでしょうか。
2.競争率の高さに驚く
都内は非常に密集した所であり、至る所に戦争が起きています。電車内のスペース取りですら戦争です。座ることはまず無理として、次に何とか座席の前を狙いたい所ですが(本を読んだりスマホを見るスペースが確保できる)、乗車してのんびりしていると弾かれます。で、ぼーっとしていると人の出入りの激しい入口付近に追いやられ、駅に着くたび、降車の方の為に自分も出て、そして再び周囲の人間と一緒に車内にセイヤッと精一杯体当たりして突入する、ということを余儀なくされます。
とにかく、意思というものがないと、だいたい損する立場に追いやられます。仕方ないことだと知った上で言いますが、他人に対する余裕がないんですよね。自分のことは自分でやらなければならない。単純に自分だけのことを考え、先に先にと動かなければならない。
これは仕事でもそうですし、積極的に何かを覚えていこうとしなければ、周りは何も教えてくれませんし、その先で結局使えないという烙印をこっそり押されていくだけです。
押しなべて、周囲で一緒に成長しようという気概が少ないです。色んな人がいますからね、いつだれがどこに行くか分からないし、人の流動が激しい、それであればそうならずを得ないでしょう。育てても意味がない。
そうなるとどうなるか。人のレベルというのが、なんか地方に比べて高いんです。仮に総合的な能力自体はそうではないとしても、誰もが自分の生存戦略をしっかりと計画し、その中でその道を付き進めていく、そういう風に生きて来たからでしょう。
まあ、当然と言えば当然なんですが、そこに確かな意思があるんですよね。地方なんかだと、何となくこれが得意だから、これを軸に成長しよう的な感じですが、そうではありません。これに関しては、人間は生まれ持った能力だけではなく、後天的にも、意思の力でかなりの成長度合があるのだなと実感した次第です。
3.人間関係の構築の大事さ
前の話題に加えてですが、人間関係の構築に関しても、地方とは異なりがあります。こちらも同じく意思の力が大きいので、何となくあいつも誘おう…とかそういう空気が発生しにくいのです。仲がいい人間や付き合いの長い人間の構築性が高く、逆に、プライベートで広く浅い交友関係を持つ人は意外と少ないです。
そして新しい人間と知り合う際も、その人間がどういう人間か(主にスペック、自分にとって楽しいかどうかではなく、どちらかと言えば利用しやすいか)を判断します。よって、どちらかと言えば自分から交流を申し込みにくい閉鎖的な方や、あまり自分の能力に強みがないような方は、新しい交友関係を作りにくい傾向にあります。
これだけ多くの人間がいて、それでいて孤独な人が意外と都会には多いです。これだけの人間がいるから、自分と少しでも接点のある人間を求めるようになり、初めからあまり関わりのないような方との接点を築いていこう、という考えが少ないのです。
これが為に、東京はドライである一方、一度コミュニティに入れば、思った以上に親しくなりますし、仲間とみなされて色々な動きが出て来ます。ですので、一つの戦略として、まず上辺の関係を築いて、そこから少しずつ入って行こうという意味合いが働いてきます。メリットがなければ消すだけです。連絡先だけ交換(主にライン)して、それから全く何もない、という関係を持つ方も非常に多いのではないかと思います。
この点においては、地方とは違う点が大きいように思います。もっとも、地方でも人が多い地区、交流の多い人はそのようにされているとは思いますが、それを「都市部の人間」全てが慣れ親しんでいるのです。これに関しては、そういう一つ上の交友関係の構築法が都会には存在しています。
4.様々な文化に触れることが出来る
特殊性のあるもの、異国のものに触れることが出来るのも利点です。例えばカフェなんかは非常に多くの種類の店舗があり、動物と触れ合える場所なんかでも非常に多様な種類と触れ合えます。ネットでしか取り扱ってないものを実際の店舗で取り扱う店も東京ならではですし、食に関しても特殊性のある地域もあります。
この趣味が好きだ、という方にとってはやはり非常に魅力的に映ることでしょう。私も内容までは記載しませんが、様々な人の営みを目の当たりにし、色々と楽しむことが出来ました。
人が多いと単純にサービスが細分化・専門化していきます。これは大都市ならではの特権であり、魅力的な特徴の一つだと思います。
5.電車でどこにでも行ける
いや、そりゃあそれだけ交通網が発達してたら当然だろう…と思われますが、理由はそれではないのです。運賃が地方に比べると非常に安価なのです。例えば東京駅から隣県の主要な地区、例えば千葉駅や横浜駅まで片道700円前後、一時間と掛かりません。まあ、東京と横浜と千葉が近いっていうのもありますが…。
地方だと、隣県に働きに行くってどうなのよ、っていう感覚ですが、都内の労働者は神奈川や千葉、東京の西側からの方が、かなりの多数を含めるのではないでしょうか。それも安くて早い交通状況から生み出されたものです。
ですので、上京=東京に住むではないというのも一つの考え方です。別に川崎に住もうが船橋に住もうが相模大野に住もうが、多分、ひっくるめて都内在住でいいんじゃないでしょうか(笑) 田舎の距離感と都内近隣の距離感は別物だと考えましょう。
ただ、移動距離が長くなれば弊害もあります。その第一は通勤ですね。どの路線を使用するかというのは、かなり大事なことです。他、東京はどこも都会だと思っていたのですが、路線や駅によっては、東京から近くてもかなりのどかな所もあります。例えば練馬駅や日暮里など、名前をよく聞く所でも、交通の便もよく、意外と住みやすそうな所もあります。
若い内に東京に出ておきましょう
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まだ行動力がある内に、たとえば学生であれば学生の内に、東京は見ておいた方がいいかと思います。
僕自身、いくつか場所を転々としていた時期もありますが、やはり東京は特別でした。今回は、年齢的にも、そして居住するには時期的にも最後のタイミングだったと思っています。その中で東京生活を満喫できたのは実に幸運だと感じています。
これから先の東京はどうなるか分かりません。地方への人の流れが進むのか、はたまた逆に外国勢の流入が進むのか。
そういう訳で、居住するとしたらまた別問題ですが、数日間の旅行や短期滞在としては、なるべくなら体力のあるうちに行動しておきましょう。きっと以後の人生に役立てられることかと思います。
東京を離れるに当たって_上京のススメ編~まとめ~
実を言うと、上京する前は、東京=どこもかしこも大都会みたいなイメージがありましたが、東京の広いですので、住む場所や何をするかによって、全く違ったイメージになるかも知れません。
地方に居てもやはりテレビやら雑誌の話題は多くが東京です。そういう意味でも東京は別格であり、一度は旅行しておきたい地域の筆頭として挙げられます。
また、東京の感覚を持って地方に戻れば、きっと色々なことに驚くかも知れません。それは貴方がレベルアップしたに他ならないでしょう。やはり都内近郊は時間の流れが濃密で、常に刺激に溢れています。その感覚を持って地方で行動すれば、今までとは違う目線で物事を見ることができるのではないでしょうか。
以上、「東京を離れるに当たって_上京のススメ編」でした。いつか対となる離京のススメも記載する予定ですが、いずれにせよ一長一短、結局は人によるものだと思っています。
それでは、最後までお読みいただきありがとうございました。当記事が何らかの参考になれば幸いです。