東京というとビジネスの中心であり、家賃も高く選ばれた人々しか暮らしていない、などという印象を持っていましたが、こちらへ来て実際に暮らしてみることで、それらの前印象はかなり変わりました。今回はそういう一地方民の思い込みと、それが崩れていくさま、そして新たに形成されていく様子を書いていきたいと思います。
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人そのものの質など
まずは人の質です。もちろんエリートも多いのでしょうが、まあそうでない方の方が多い。人口比率でみれば当たり前かも知れません。人が多い分、そういう方々が目に付くというのが正しいのでしょう。
地方では決して正社員などにはなれないような人間が、普通に正社員として働いている。それで普通に会社がまわり、かつ動いている。それが普通の風景です。何だかなあ、って思うコト、結構多いです。
家賃はやっぱり高い
家賃が高いのは事実でした。地方の1.3倍はします。一人暮らしで五万の物件は格安か掘り出し物、普通のものは安くて七万からという感じです。地方は五万で普通、七万は一人暮らしだと結構いいところ、という考えです。そのままだの感覚だと住む場所を探す時に面くらいますね。五万でも風呂無し木造、それが普通の世界です。
また、礼金や敷金を設定している所も多いですので、初期費用が高いです。地方では1Rなど、安め物件ではあんまり設定されていなことが多いですが、東京では最低でもどちらか一か月は設定されているものが多いように感じます。
しかも多くは自身に戻ってこない礼金! 家賃七万レベルからはどちらも設定されており、初期費用で併せて3か月分が飛んでいく、というのも結構あります。大家側からすると、人の循環もいい地区ですし、そう安売りする必要もないのだと思います。
給与水準・物価に関して(お金の話)
給料は高いです。これも場所によりますが、地方と比べると1.2倍程度でしょうか。地方では時給1000円のものが1200円になるようなイメージです。派遣では、テレオペなどでは1600円~、技術職だと2500円以上というのも普通にあります。
ただ、社員となると、特殊な職業以外は、給与自体はそんなに地方と変わらないかも知れません。このあたりがちょっと不思議ですね。とはいえ、全体的にホワイト環境が多いように思えます。求人数も多いです。能力がある方なら、そう強い拘りがなければ、開かれている門戸は広いです。
さて、初期で生活・もしくは出稼ぎをするとして、正社員として家賃補助を受けるか、派遣として給与を取るか。どちらもあればいいのはもちろんですが、このあたり、東京への転居を目指す方は考えてみるといいかも知れません。派遣だと月給手取りで25万くらいが平均でしょうか、地方だと18~20万くらいですね。
また、物価は多分、高いと思います。
飲食店などは全体的に高いです。地方では二人で五千円くらいで満足できるところが、八千円くらいになっているように感じます。酒類のドリンク系が一杯五百円越えと、軒並み高いです。また、惣菜などはそうでもないですが、スナックなどの乾物(ポテチなど)がちょっと高いように感じます。
細かい例で恐縮ですが、某企業のポップコーンが地方では50円程度まで安売りされることもあるのですが、こちらは頑張って70円程度などなど、考えるところはあります。ただ、必要最低限のものを買おうとするとそんなに大きな違いはないのかも知れません。そして、リサイクルショップの家電・家具が高いようには思います。しかし、古着は安いです。
道の混雑具合など
歩く速度が速いという前知識でしたが、個人的には遅いと感じます。ただ、これは人が密集しているせいというのもあります。一人一人がそう早い訳ではありません。学生はゆっくり、企業人は40代以上の方が多いですので、そんなにあくせくした方は見当たりません。
とはいえど、やはり人が多いですし、道を塞ぎながら歩く集団も多いです。繁華街やビジネス街などはまっすぐ歩けず、自分のペースも作れません。交差点向こうに多数のスーツ集団を見掛けてたじろぐこともあります。
急いでいる時などは絶望を覚えるほどです。駅の階段・改札など、電車の到着直後はいつももみくちゃで、どの駅もそんな感じなのですから、本当に凄い人口密度なんだなあと、毎日しみじみと感じています。
参考リンク(FINDERS 様)
歩くスピードが速い人はゆっくり歩く人より、最大15年も長生きする! 英大学の研究チームが発表
人情・人当たりなど
東京人は冷たい、という話もありますが、実際は暖かいように思います。今のところ、運がいいのか、プライベートでも仕事でも、そんなに変な人間と関わることがなかったように思います。
もっとも場所によるでしょうし、私は「能力が低い」=「余裕が作れない人間」だと考えておりますので、能力が低い人の数が絶対的に多い東京は、普通に考えるとあまりいい人間に出会う確率の方が高いかも知れません。
とはいえ、比率的には、確実に地方の方が冷たい人間は多いと思います。ねちっこい奴とかですね。おそらく、他地方者に対する姿勢は、上京する時に感じた不安や心配を、多くの方が一度は持ち合わせた結果から来るものなのかも知れません。地方だと生まれも育ちここです、という方も多いですよね。
そういう者たちが集まってそれが常識となり、慣れが一つの武器となっているのです。転居して来たものは敵であり、生活を脅かしかねない者として認識されることもあるかも知れません。それらが基準となると、そういう辛辣な土壌が形成されていくのでしょう。
そういう意味で、今まで地方で狭苦しく生きて来たと感じている方は、都会に出てみるとやはり価値観は大きく変わるものだと思います。手を広げて受け入れられるとまでは言えませんが、しかし拒まれることもありません。隣の人が何をしているのか、そういうことを考える余裕もありませんので、そういう意味では非常に暮らしやすく、嫌な人間関係を避けることが出来るでしょう。
参考リンク(自サイト)
地方民が東京で生活してみて感じたことVol.1~まとめ~
今回は単純に生きていくにはどうか、という点をメインに書いていきました。遊びなどを省いた、人が生きていく上でのメインとなる部分ですね。
Vol.2でも述べるかと思いますが、東京は魅力に溢れた街です。これは実際に飛び込んで暮らしてみないと分からない所もあるかと思います。
それなりに普通の能力があれば、普通に生きていくには意外と困りません。新卒の方とか一人暮らし・家計のやりとりなど、社会の仕組みをほとんど知らない方が何も知らずに飛び込むのは、厳しい所があるかも知れません。
とはいえ、今は物価高も通販でかなり抑えられると思います。街に溢れる情報はインターネットでたやすく仕入れることができます。それらのお陰で暮らしていけることも事実ですので、やはり強い目的や、正社員として安定を約束された立場のものでない限り、それらは生きていく為に必須のものであると言わざるを得ないでしょう。
少しでも、東京での暮らしを考えている方の参考になりましたら幸いです。お読みいただいてありがとうございました。
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