当ブログではガンプラのレビューを複数投稿しております。私自身のガンプラ歴としては、ブランクも多々ありますが、15年くらいではないでしょうか。BBシリーズ、HG、RE、RG,MGとグレードアップして作ってみましたが、最近はHGシリーズ(1/144)とRE(1/100)シリーズに落ち着きつつあります。
最近は、作ったり作らなかったりとムラがあり、製作スタイルも少しずつ変化していきましたが、ここ数年は、ほとんど同じような流れで、HGUCを平均二ヶ月ほどで製作しております。
今回は、現時点でのその手順などに関して、少しばかり記述しておきたいと思い、当記事を執筆しました。ガンプラの製作に関しましては、様々な手法・プロセスがありますので、誰もが同じような手法で作るものではありませんので、あくまで現時点の私の手法として書いていきたいと思います。
なお、今回、記事作成にあたり他サイトはほとんど参考にしていません。恐らく間違った認識や、私だけの考えもあるかと思います。あくまで私自身の備忘録的なものであることを、ここに記載しておきます。
参考リンク(当サイト)
当方の基本的な製作フロー
以下のものは先日投稿しましたグフカスタムのものです。キットごとに細かく変えていますが、大本の部分はほとんどいじることはありません。
参考リンク(当サイト内)
HGUC 1144 MS-07B3 グフカスタム塗装・製作レビュー!
製作フロー
- パーツの切り出し
- 紙ヤスリにてランナー処理、及び面積の広いパーツへのペーパー掛け
- 接着剤による合わせ目処理(処理の容易な箇所)
- 1mmメタルボールを仕込む為の穴あけ(DAISOルーター使用)。その後、周辺のペーパー掛け
- 洗浄と乾燥
- 一パーツごとに、持ち手を付けて、エアブラシにて水性ホビーカラーにて塗装(全パーツ二度塗り)
- 部分塗装、ディティールアップ塗装など
- ガンダムマーカー(ブラック・グレイ・ブラウン使用)にてスミ入れ
- マークセッターを用いて、市販の水転写デカール貼付
- エアブラシにてつや消しを塗布
- 乾燥後、擦り合わせ(ねじって塗料を削ったり、塗料をデザインナイフで削り出したり)した後、組み立て
- メタルボール・市販マイナスモールドパーツ・モノアイパーツ(VCドーム)・変更シールなどにてディティールアップ
- 完成!
やる気の差としては、主にメタルボールやデカールの多少、合わせ目の許容(見えにくいところの放置、及びラインデカールでのごまかし)に現れます。それ以外はそれなりのモチベを保って製作しています。
ガンプラのステップアップとして(Ver.1)
一概に語ることは難しいですが、経験上、次のような順序で製作スキルを増やしていくのではないでしょうか。
素組み
ニッパーを用いてパーツを切断後、説明書通りに作成。付属のシールを添付して完成。
部分塗装
キット通りの素組みだと、バーニア部などの細かい箇所の色分けがされていません。また、シールも存在しません。そこを筆塗装にて補います。塗料はやはりミスターカラーの水性塗料から入るのが一般的です。
スミ入れ(ガンダムマーカー)

ミゾをマーカーでなぞることで、キットにくっきりした印象を与えます。最初は濃く(スミ入れのやりすぎ)してしまうと思いますが、スミ入れを省く箇所を選んだり、マーカーの色を変えたりしてバランスを学んでいきます。
なお、ガンダムマーカー(スミ入れ用)は3色(ブラック・グレー・ブラウン)あります。スミ入れする箇所との兼ね合いで、スミ入れが主張し過ぎない色を都度、選びます。一般には、周囲が紺や灰なら黒、赤や茶系ならブラウン、それ以外はグレーという風に使い分けています。使用頻度はグレー>ブラック>>>ブラウンくらいです。
エナメル塗料によるスミ入れは個人的にはやりにくかったです。思ったよりも匂いがきつく、実験的に行っただけで辞めてしまいました。
市販の水転写デカール

最近は主にHiQパーツ製のコーションデカールが用いられます。水で2,3分ほどふやかして、ピンセットでつまみ、ティッシュの上に土台ごと置いて余分な水分を吸収させて、添付箇所周辺にマークセッターをつけて、デカールを滑らせて置いたのち、ピンセットで細かく位置調節します。最後に、マークセッターの水分が多ければ、ティッシュの先端でそっと吹き取ります。
参考リンク(amazon)
ハイキューパーツ 1/144 レッド&グレー RB02コーションデカール 1枚入
乾くまでにはかなりの時間的余裕がありますので、ミスるとしたら、マークセッターの拭き取りを十分にせずにデカールが流れて位置がずれる、というものが一番多いです。
ただし、古いガンダムデカールなどはシールが切れ易く、位置の調節をしている時に切れてしまうことも少なくありません。その意味でもコーションデカールの方がやりやすいです。
また、デカールの色も考える必要があります。やはり目立たせるには色相環の反対同士の色(補色)ですが、機体によって調整するのがいいでしょう。
参考リンク(女教皇の聖壇様)
つやの調整
ガンプラは主につや消しが用いられます。安全な環境を確保して、完成品の上からそっとスプレーを吹きかけるだけです。ただ、スプレーはガスの調整が難しく、ムラ・白化(塗布多量)とを繰り返して、少しずつキットとの距離感や吹きつけの強弱を覚えていくものだと思います。
私はエアブラシで行っていますので、スプレーはほぼ失敗してしまうと思います。
また、つやの調節に関しては布地で吹き上げたりすることで変えることも出来るみたいです。確かに、マーカーを消す際の消しゴムなんかでも表面のツヤは変わりますね。
ガンプラのステップアップとして(Ver.1)~まとめ
以上を組み合わせることが、まずは第一のステップとなるのではないでしょうか。なお、こういった仕上げ方は、「簡単フィニッシュ」or「成型色仕上げ」として呼ばれることもあり(厳密な定義は不明であり、個人的な認識ですので間違っている可能性もあります)、塗装環境がない場合、もしくは手軽に組み上げる場合の作り方としても用いられます。
ガンプラのステップアップとして(Ver.2)
前述のver.1がだいたい出来るようになると、改修などを覚えていきます。人によってはこちらから入っていく方も多いですね。これらは製作スタイルによるものですので、モチベーション次第だと思います。
ちなみに、私は改修・改造はちょくちょくミスってモチベーションを下げてしまいますので、正直言ってあまり行いません。ですのでキット自体の出来により、モチベーションが変わりやすいです。
細かいニュアンスだとは思うのですが、合わせ目などの必要とされるテクニックは改修、見た目や可動性を上げるテクニックは改造だという風に私は認識しています。
なお、私の改修などは、恐らく全体的に甘く、我流です。様々な点を比較検討し、クオリティと労力・時間との妥協点を考えた結果、このスタイルになり、以後、数年続けております。恐らく今後も大きく変化することはないと思います。
ゲート処理
ランナーからパーツを切り離した後、細かい切り残しを紙ヤスリにて削ります。全パーツ行います。なるべく良いニッパーを使用し、ランナーから切り離す際に二度に分けて切ることを心がけると、切り残しの面積が減り、処理が楽になります。根元から一度で切り離してしまうと、パーツ側を多く切ってしまうことがあります。特に太いゲートだとほとんどそうなってしまいます。
なお、私は1500円くらいのニッパーを五年以上使ってます。切れ味は鈍りましたが、今の所、問題なく使用できています。ただし、廃棄時にランナーを小さく切る時などは別のニッパー(百均)を使用しています。
合わせ目消し
主にHGやREですと、パーツ同士を組み合わせた際に、本来のモデルにはない分割線が出て来てしまいますので、これを消去します。状況によってはダボを切り取り、接着剤を両面の端に塗り、パーツ同士をムニュッと押し付けて、乾燥させます。その後、ヤスリ(主に紙ヤスリ)にてゴシゴシと削ります。削り続けます。パテは用いませんし、細かいデコボコの修正もできません。
パーツの先鋭化
HGなどは先端が丸められていますので、それを紙ヤスリにて削ります。他、膝部分や足のつま先、スパイクの先など、ちょっとした手間で見た目が随分変わる箇所もありますので、忘れずに行いたいところです。
市販改良パーツの使用
主にレンズ部・モノアイなどです。時により、円形のマイナスモールドなどを使うこともありますが、概ね使用するものは決まってきました。パーツだったりシールだったり場合によって異なります。
各部へのボール球の挿入


メタルビーズなどは発射口・バーニア口に入れるとモールド間がありますが、球形のボール球は人により好き嫌いが別れると思います。個人的には好きですので、うるさくならないように気をつけながら、ポイントを選んで使用しています。
使用するものはホームセンターで購入する100個入り300円ほどの1mmスチールボールです。穴空けはダイソーのルーターに0.8mm径のものを使用して、細かく調節しながら一箇所ずつ空けていきます。
パーツ同士の擦り合わせ
完成したパーツ(塗装・つや消し済)を組み合わせていく時、塗料にて太ってしまった箇所があると、やがてそこが脆くなって壊れる危険性があります。また、可動に影響が出ること、及び水性塗料ですと塗料同士がくっついてしまう危険性もあります。
完成後に見えない箇所であることを確認し、デザインナイフで塗料を削ったり、ゆっくり差し込んでグルグル回したりと、やり方はいくつかあります。完成させたい気持ちをぐっと抑え、淡々と行っていますが、細かい箇所が多いので、結構面倒で、かなり疲れます。
ペーパー掛け
パーツの表面に残った、ごく小さなデコボコ・傷や、塗装する際に塗料が乗りやすいように、表面を紙ヤスリで削ります。私は紙ヤスリはやや荒目の400番しか使いませんが、400番程度でヤスリ掛けした後、細めの800~1000番と進み、1600番程度のヤスリ掛けするようなスタイルもあります。私は大きくてざっくりしたパーツにのみ、気分で行っています。
正直、個人的には、現行のキットでしたら、ペーパー掛けはあまりせずとも、それなりに塗料も乗って、へんなデコボコも目立たないように思います。
スジ彫り(彫りなおし含め)
タガネなどを用いて、ディティールラインを追加するものです。デザインナイフの背側で行うこともできます。私は合わせ目消しにて、ラインが潰れてしまった箇所をデザインナイフで彫り直すくらいしか行えません。
綺麗にスジ彫りが出来ている作品は、やはりオリジナリティに富み、ぐっと際立ってみえます。人によってセンスや、熟練の差が大きく出る高度な改修だと思います。
ガンプラのステップアップとして(Ver.2)~まとめ
改修・改造に関しては、時間と出来が比例する場合もありますが、そうでないところも出て来ます。ただ、自己満足というものもモチベ維持には大事ですので、小さな箇所であっても、それなりの「こだわり」は作りたいものです。
大きな改修は大きなミスを生む可能性も高いですが、それがどれだけ出来るかということが、延いてはモデラーの技術・評価となっていくのでしょう。
「趣味としてのガンプラ製作テクニックについて~その1」のまとめ
どのキットもそうなのですが、説明書は製作前にかなり目を通し、ここに合わせ目が出る、ここは部分塗装が必要、などということをじっくり確認していきます。ただ、幾つか同時に製作していると、忘れてきます…。特に小さな合わせ目とかは見逃してしまうことが多くなってきましたので、気を付けていきたいと思います。
ガンプラをきちんと作ろうとすると、かなりの労力と精神的な疲労が出て来ます。ただ、それを一つ一つ進めて、思い通りに仕上がっていく様は快感の一言です。完成品を眺めることも楽しみの一つですが、一つ一つ手を入れたパーツが組み上がり、手や足となって徐々にボディを作り上げていく、などという流れは、何度作っても気持ちがいいものです。
人によってどこまで作るか、というのは大きく異なりますので、数作って大量に展示したり、部屋に似合う好きなポーズを探し、気分で変更していくのも楽しみの一つだと思います。私は完成後は主に仁王立ちで、関節に負担の掛かるようなポージングは一切させず、やや無機質な状態で飾っています。軽いライフルやサーベルを持つ程度で、腕はほぼ垂直に降ろしています。
以上、あまりしっかりしたものではありませんが、モデリングの参考として頂ければ幸いです。塗装に関しては次回の記事にて執筆したいと思います(6月中には…)。お読みいただき、ありがとうございました。
参考リンク(当サイト)