今回製作しましたのはHGUCのジオングです。発売日は2006年頃ですので、十年ほど前ですね。MGの方はギミックもしっかりしており、また、見た目にも大きいので迫力があります。さて、HGUCの方はどうでしょう。
今回は、合わせ目や必要な作業を前もって調べもせずに購入しました。というのも、偶然に立ち寄ったお店で、処分価格(半額)で一つだけ残っていたからです。
シャアカラーで塗装しようとも思いましたが、赤・茶の2色がかなりの割合を占めるようです。アクセントに欠けるような気がしましたので、ノーマルカラー(やや濃い目)で塗装しています。
参考リンク(ブーライト艦長の弾幕薄いよっ!)
大きさに関して~他キットとの比較~
パーツを見てまず感じたのが、ざっくりしてることです。作り上げた完成品のサイズは大きく、家にあるものでは試作二号機やドーベンウルフと同程度の大きさです。他のHGと比べると、展示状態で高さは1.5倍、面積で四倍は占めています。
比較的最近のガンダムサイズのものと較してみると、大きくてディチィールも少ないので、なかなか間延びしやすい印象を受けます。スジ彫りなどが得意であれば、かなり映えるのではないでしょうか。
所感、改修部など
説明書を読む限り、合わせ目が出る箇所がありますが、挟み込んでの処理になりそうでしたので、ある程度は目を瞑る覚悟で組み始めました。今回はなるべくミスをせず、早めに進めたかったという事情もあります。
今回、HGUCジオングに関しては、モノアイと各部バーニア付近、背面(お尻部分)などをディティールアップで作り込んでいくことにしました。
さて、しかし継ぎ目消しを除いても、ここはどうしても手を入れたいという箇所がいくつかあります。
モノアイの改修
フェイス前面のカバーがぴったりサイズですので、Uバーニアを使うのは無理そうです。シールや塗装で妥協したくなかったので、DAISOルーターでバーニアノズルの形にくりぬきました。
一時間近く掛かりましたが、完成品を見ていると必要な作業だったと思えます。
モノアイを左右に稼動できるにする場合、かなりの作業量となりそうです。顔の中の黒いパーツの上部をざっくり削ることもできそうですが、スカスカになりそうです。また、そういうスキルもないのが実情です。
モノアイの位置は中央ではなく、ちょっと左に寄った場所に決め、時間・労力的にもくり貫いて、Uバーニアを固定するのがいいと判断しました。
ディティールアップ
効果的な改修という点では、やはりスカート部にスジ彫りを施すことだと思います。
しかし曲面だというのと、あまり慣れていませんので、今回はデカール・偏光シール・メタルビーズなどで対応しています。
合わせ目処理が必要なところ(容易部分)
肩の上腕部分(緑のパーツ)
ただ、この継ぎ目は、組み上げるとほとんど目立つ場所ではないので省力も可能か(銀色で塗装したパイプパーツは別パーツ)。
台座×2
下のV字は問題ないが、その上のパーツは、最終的に上部にジオングとの接続パーツをセットする際に、結構な圧がかかって割れる可能性がある。
腰部の黒いパーツ
処理は容易。だが、合わせ目がモールドの一部で隠れること、及び処理をすると、武装部の二個のピンパーツの塗装が面倒になりそうなので、今回は省略。
合わせ目処理が必要なところ(困難部分)
首付近
首付近のパーツ→ジオンデカールの部分です。小さな正方形のパーツ群を挟み込む形で、前後に大きなパーツを挟み込みます。
ただ、これらのパーツの色は同じですので、まとめて組んで塗装する場合、挟み込まずに処理(上面をそのまま合わせ目処理)することもできそうです。
胴体横
胴体前後→胸部の青のパーツ前後と、その下方のグレイパーツ(黒の上の蛇腹っぽいところ)前後に合わせ目が出ます。中にグレイの大きなパーツを挟み込みますが、これは完成するとほとんど表に出て来ませんので、一緒に組んで塗装する場合、グレイの所は挟み込まずに合わせ目の処理が出来そうです。
青の方は接続箇所が前後で四箇所あります。二箇所を完全に切断してもう一つを後ハメ(上から嵌める)に出来そうですが難しそうです。
合わせ目考察まとめ
今回の製作では、挟み込み部分の処理は全て諦めていますので、上から、グレイ(首)・青色・グレイ・黒の部分は合わせ目がはっきり出ています。
青色の胸部は大きなパーツで、広く合わせ目が出てしまいますが、首横が特に目立つかと思います。後は肩アーマーで隠れたり、手を下げて展示しておくこと(また、横部の合わせ目は比較的、背面側によっており、意外と目立たないかも)で、ある程度はごまかせます。
また、今回、首横に関しては赤線デカールなどでごまかしています。
塗装で気を付けたいところ
スカート内バーニア基部
スカート内のバーニア基部が、成型色が緑となっていますが、本来(設定上)はグレイの関節色です。バーニアの奥のパーツですので、見えないと言えば全く見えない部分です。私はこれを見抜けず、基部も緑で塗装してしまいました(>_<)
肩の内部
肩が一つのパーツで出来ており、裏打ちパーツがありません。裏側がグレイ、表が青、という具合になります。
製作フロー
- パーツの切り出し
- 紙ヤスリにてランナー処理、及び面積の広いパーツへのペーパー掛け
- 接着剤による合わせ目処理(処理の容易な箇所)
- 1mmメタルボールを仕込む為の穴あけ(DAISOルーター使用)。モノアイ工作。その後、周辺のペーパー掛け。また、ツノを尖らせる為のヤスリ掛け。
- 洗浄と乾燥
- 一パーツごとに、持ち手を付けて、エアブラシにて水性ホビーカラーにて塗装(全パーツ二度塗り)
- 腹部黒パーツ内のの紫部を筆にて部分塗装
- ガンダムマーカー(ブラック・グレイ・ブラウン使用)にてスミ入れ
- マークセッターを用いて、市販の水転写デカール貼付
- エアブラシにてつや消しを塗布
- 乾燥後、擦り合わせ(ねじって塗料を削ったり、塗料をデザインナイフで削り出したり)した後、組み立て
- メタルボール、作成したモノアイパーツ(Uバーニアとルミドーム)の埋め込み、バーニア部などに市販シール。各部ノズル(手先、腹部、口元など)に金メタルビーズ貼付、などのディティールアップ。
- 完成!
作業への感想・所感
総評
難しそうな合わせ目は処理していませんが、完成品を見る限り、個人としてはそんなに気にならないところですので、労力を省くことができたかと思います。
反省
このキットに限ったことではありませんが、塗装時にミスがありました。
私はつや消し塗料は、スプレーは失敗しやすいので、スプレーを適当な受け皿に噴き出したものを、エアブラシで改めて使用してます。今回は、ちょっとケチったりして、それを薄め液で薄めてしまった結果、塗装面をぼやかす(溶かす?)ような感じになってしまいました。
ただ、乾いてみると意外と目立たなくなりました。薄め液の添加が少なかったのが不幸中の幸いかも知れませんが、結果として色合いが微妙に変わってしまったので、その点ではミスになります。
ほか、スカート前面にほとんどデカールを張りませんでしたので、ややのっぺりした印象となってしまいました。仕方がないところかも知れませんが、最下部に銀色or赤色の横に長いコーションデカール、もしくは線の細いラインデカールでも張っていれば、もう少し、違った見た目になっていたかも知れません。
最近はただのラインだけでなく、HGUCガンタンクで使用したものなど、色々なものがありますよね。
参考リンク(自サイト内リンク)
HGUC 1/144 RX-75 ガンタンク 塗装・製作レビュー
耳部(?)の丸くて赤いパーツですが、前後を間違ってはめてしまいました。本来なら前面に四角いくぼみが出るのですが、どうしようもありませんので、デカールでそれっぽくごまかしています^^:
キットへの感想・所感
最近のキットと比べると、全体的にのっぺりしたキットですが、情報量をなるべく多くすることで、気楽にディティールアップしやすいかと思います。
製作する上でのストレスは少ないです(ただ、塗装面が厚いと、5つのバーニア基部とバーニアの接続がかなりきつくなります)。
合わせ目が広く、はっきり出てしまいますが、デカールでごまかすか、段落ちモールドにするのも一つの手かも知れません。
HGUC 1/144 MSN-02 ジオング 製作・塗装レビュー~まとめ~
以上、HGUCジオングのレビューでした。1stの他のキットと比べるとやや間延びした印象は受けますが、ボリューミーでかっこいいキットです。
つや消しをするだけでも重みが出るかと思いますので、お手軽フィニッシュにもいいかも知れません! 小さいガンプラは疲れそうという目線で考えると、入門とも言えるザク、ジムよりも組みやすいかも知れません。
以上、お読み頂きありがとうございました。当記事が何らかの参考になりましたら幸いです。